人の気持ちがわからない
早稲田メンタルクリニックの動画
こちらは、メンタルクリニックの院長が精神医学を解説している動画です。
素人にもわかりやすく説明してくれるので、母がどういう人なのかを探るために大変役立っています(自分のことも)。
今回は「人の気持ちが考えられないとは何か」について。
その原因は?
「人の気持ちがわからない」原因として挙げているのは次の4点です。
①経験の質の差
②一つの視点・立場から動けない
③相手の表情から気持ちの変化を読み取れない
④自分というものが乏しい
非常に合点がいきます。母はまさにこういう人です。
以前、私が母によく言っていたこと。
「最初はできなくても、周りの人の行動を見てそこから学んで、だんだんとできることが増えていく、人ってそうやって成長していくものなんじゃないの?」
母はこのフレーズが大っ嫌いです。必ずムッとします。たぶん、こういうことができない人なんでしょうね。
先の4点に照らし合わせてみると、②の力が乏しいことが関係しているのかな? その結果、①の「経験の差」、④「自分がない」につながっていくのではないかなぁと。
増田先生は「発達障害の人は統合する力が弱い」とよく言われます。
複数の経験を自分の中で統合して、経験の質を上げていくというのでしょうか。そうい事が苦手なんだそうです。
すべての経験がカルタ札のようにバラバラに散らばっているだけで、自分の物として変換→ダウンロードができないんです。
だから「応用力がない」となるのかもしれませんね。
ロココさんの動画「応用力がない」
こちらはご自身と二人のお子さんがアスペルガーという、ロココさんの動画です。
実体験を交えての解説なので、大変わかりやすいです(現在は動画をお休みされています)。
「応用力がない」について詳しく説明されています。長男君の行動がまさにそれで、興味深いです。
言われたこと、体験したことを丸暗記。だから応用できない。
「そういうことなのか」と頭ではわかっても、相手に合わせた行動をし続けるのは結構大変だなと思ってしまいます。
脳の障害への対応は難しい
母が発達障害かもしれないと疑いだしてから数年経ちますが、たとえそうだとしても、やっぱり難しいんですよね。
私が子どもの時にそれがわかっていて、母や周りの大人が母がなぜそんな言動や態度をとるのか、その理由を詳しく教えてくれていれば、現状は全く違うものになっていたと思います。
こんなに母を恨むことはなかったのではないかと。そして私自身も、こんなに傷つくこともなかっただろうと。
昔は発達障害という概念もなく仕方がなかったと言えばそれまでですが、でも周りの大人が動くことはできたと思うんです。
「そんな言い方をするもんじゃない」と注意するとか、子供に「お母さんは君のことが嫌いで言っているのではないんだよ」と言うとか、何かできなかったのでしょうか?
大人って、子供のために、ほんと、動いてくれないですよね。
関心がないというか、相手の親ともめたり、損することも多いですしね。見ないようにした方が絶対に得で楽なんです。たとえ身内でも同じです。
今の私もそうだから、人を責めるのは筋違いというものでしょう。
批判を恐れずに言うと、脳の障害って、本人も周りも辛いです。
そうなんだとわかっていても(いや、母がそうだとはわかってないですが)、日常的に対応し続けるのは難しいです。ものすごくエネルギーを奪われます。自覚がないと特に。
悲しいことですが、それが現実だと思います。
私も子供も、うっすらと障害らしきものが見えます。なので余計に怖いです。周りに迷惑をかけているんだろうなぁと思って。
せめて自覚を持とう。迷惑かけたら謝ろう。来るもの拒まず去るもの追わず。人間関係に過度な期待を持たない。
そんな感じで生きてます。