「言い訳」ばかり言う人
先日YouTubeを開くと、おすすめに或る動画があがっていた。
起業家が経営コンサルタントに指南を受けるという内容だったが、
そのコンサルがしきりに言っていたセリフが気になった。
「なぜ『おっしゃる通りです』と言えないんですか?」
「なぜ『改善します』と言えないんですか?」
「あなたは『そうなんですが~』ばかりですよね?」
2人のやり取りを聞いていて、
「この起業家(質問者)、母と同じ種類の人間なんだろうな…」と思った。
起業家:「私は○○という思いでしたんです!」
コンサル:「では何故それを前もって伝えてくれないんですか?」
起業家:「そうなんですけど…」
コンサル:「私からのメールも全然確認してないですよね?」
起業家:「昨日は○○という事情で見る時間が無かったんです。そもそもメールが来るとは思ってなかったので…」
こんな感じの会話。
本人は自分の真意を伝えたくて「自分の事情」を言い募るんだろうけど、聞いている方としては「ただの言い訳」にしか聞こえず、「もういいわ、何言っても無駄だわ」と思ってくるのだ。
結局そのコンサルも、
「もういいです。私の言葉はあなたには通じないので、今後はただ訊かれたことに答えるだけにします」と言って匙を投げた。
「自分は素直だ」と思っている人
素直に謝れない人っている。
素直に人の助言を聞き入れられない人っている。
「あなたは自分の事を『素直だ』と思いますか?」とコンサルに尋ねられ、「はい、思います」と即答していたが、「あぁ…この人、何も分かってないな」と思った。
素直に謝れない、
素直に従えない、
それって一般的には「素直な人」とは言わない。
でも本人は「素直な人」だと本気で思っている。
母も全く同じだった。
「私は素直だ」といつも言っていた。
素直だから、思ったことを思ったままに言うんだと言っていた。
素直だから、「自分はこう思ってした」ってことを相手にちゃんと伝えるんだと言っていた。
隠し事も、嘘もごまかしも、表裏も無いんだそうだ。
だから自分は正直で素直で良い人なんだそうだ。
でもそれって「正直で素直」って言わないよね?
ただの「無礼でデリカシーの無い人」なんじゃないの?
嘘も方便とか、先ずは謝るっていう礼儀を知らないの?
自己中心的な行為だって気が付かないの?
本人に悪気はないんだろうけど、視点が大きくズレているのだ。
その「ズレ」に本人だけが気付いていない。
あまり言うとディスりになってしまうのでやめるが、
ただただ溜息しか出ない会話だった。
聞いていてものすごく疲れた…
母の「?」なエピソード
ディスリついでに、
母の笑うしかないような「嘘も方便」をひとつ。
大学生の頃、私は弁当屋でバイトをしていた。
揚げ物を扱うので髪が油臭くなって困っていた。
ある日「髪の毛、臭いかなぁ」と独り言を言ってると母が横から、
「臭くない。あんたは本当のこと言うとすぐ気にするやろ? 髪の毛、臭ないで」
と言ったのだ。
…いっぺん頭の中見てみたいわ!である。