毒親育ちの毒親考察

私の母は何かがおかしい

「人のことは理解できない」という言葉が腑に落ちた日

「相手を選んで発言(その場にふさわしくない発言)をしているのなら、それは障害ではないかもしれませんね。」

 

私が通っている心療内科の先生はそうおっしゃった。

 

もちろん、先生は母本人を診たわけではないのであくまで憶測なんだけど、障害なら発言のコントロールは難しいらしい。

 

母は完全に相手を選んで言っている。障害でないとするなら「性格の問題」となるのか?

 

私はずっと、もしあの人が発達障害なら、あの人の困った症状を理解し、配慮し、こちらが折れて付き合わないとダメなんじゃないかと悩んでいた。

 

でも、「そんなことは考えなくてもいいんですよ」と言われた。

 

たとえ親子でも、人のことを理解することはできない。

だから、付き合いきれないんだったら付き合わなくていい。できる範囲でやろうと思うんならそれでもいいんだと。

 

人のことを理解することはできない…

 

私はこれまで、「その人のことを理解すること」が、その人に対する愛情だと思っていた。

 

でもそれは私の傲りだったんだね。

 

私は気が付かないうちに「理解できるはずだ」と、自分を買い被っていたんだなと思った。

 

母親のことはわかっていると、その気になりさえすれば、私はあの人を理解し配慮することができるんだと奢っていた。そんな風に、自分を買い被っていたんだよ。

 

その人がどういうつもりでそんなことを言ったのか、したのかなんて、ひょっとしたら本人にもわからないかもしれない。少なくともその気持ちを正しく言葉で表すなんてことはできないと思う。

 

だから人の言ったことやしたことなんて、さらっと受け流せばいいんだろう。

 

母はいつもそう言っていたが、その言葉にも一理あったんだな。

 

「人のことは理解できない」

 

先生からはいつも言われている言葉なんだけど、この日はものすごく心に刺さった。その言葉が、この日なぜだか自分の腑に落ちたんだ。