ある動画にこんなのがあった。
「私はただ思ったことを言っただけなのに、なぜ傷つくのか分からない。逆に誰かに何かを言われても自分は傷つかない。何故なら、相手もただ思ったことを言ってるだけだと思うから」
私はこのロジックが理解できない。
どこをどう考えればそんな思いに至るのかが分からない。
「他人の言葉にいちいち傷つかなくていいよ」と言うのならわかる。
でもそれを「言う側」が言うのは違うと思うんだ。
私の母も、これと同じことを言っていた。
「思ったことを言ってるだけなんだから、私の言う事なんて聞き流したらいいじゃないか」
『だた思ったことを言っただけ』=『傷つくはずがない』
何故そうなるんだろう?
何故その図式が成り立つんだろう?
『それは故意の悪口ではない』という事なんだろうか?
だから悪い事をしているわけではない、
だから傷つく必要もないとなるんだろうか。
無自覚な言葉に何故傷つくのか…?
それはあなたの言葉によって、心をえぐられるからだよ。
そっとしておいてほしいことを、わざわざ掘り起こされるからだよ。
気にしていることを指摘され、傷口に塩を塗り付けられるからだよ。
そんなことをされたい?
あなたはそんなことを人からさても平気なの?
私は母の無自覚な暴言を、どうしても聞き流すことができなかった。
どうしても心が傷ついてしまった。
傷ついてしまう自分が悪いのか?と思ったこともあったが、
でもやっぱりそれは違うと思うんだよ。
母のような人は、例えば他人を傷つけている誰かがいたとして、その人がやっている行為と自分のやっている事が「同じだ」と理解できないんだよ。
何度言っても、何をどう説明しても、自分の発言が相手をどれだけ傷つけているかの自覚を持ってもらえない。
誰だって最初は「否定」から始まる。
人からの指摘を否定することで自分を守ろうとする。
でも母のような人は、その度が過ぎているんだよ。
「『ほらほら、また言ってるよ』って注意してあげればいいんだよ。」とアドバイスしている動画(別動画)もあった。
この人はなんて心が広いんだろう。
少なくとも私には無理だ。
それは「親」だから無理なんだろうか?
他人だったら「ほらほら、また言ってるよ」と、あきれながらも笑って言えるんだろうか? そしてその人との関係性を維持できるんだろうか?
youtuber・ぽんこつニュースの光武オーナーが言ってた。
『他人との境界線があいまいな人がいて、そういう人は、自分が思うことが全人類の共通項だと思い込んでしまう。自分が嫌いなものは他の人も嫌いなはずだと思うし、好きなものは好きなはずだと思う。自分と他人は違うってことがわかっていない(と言うような意味の事)。』
母はこれだったんじゃないかなぁ…
自分は傷つかない、だから他人も傷つかないはずだって。
全てが「自分中心」なんだな。
私はこれまで、母のような人に会ったことがない。
あっ、そう言えば、ひとりだけいたな。
小学校の時の担任で、とても無神経な教師だった。
でもその人一人だけで、他にはいない。
こんな人、滅多にいない。
いつも繰り返し言ってるセリフだけど、
なんでこんな珍しい無神経な人間が「親」だったんだろうって思うよ。
もの凄い確率で引き当ててしまった…
人生の最初の一歩で大ゴケした感じだ。