母は発達障害ではないかと、何年も前から疑っています。ASD強めのADHD混合型ではないかと。
そしてまた、母の母親も発達障害っぽい人でした。
段取りが異常に悪く、片付けができない。
動き回る。
他人の悪口が多い、などなど。
段取りが恐ろしく悪い
段取りの悪さはびっくりするようなもので、「間に合うわけないでしょ」と誰もが思うような無茶苦茶な時間管理を繰り返します。
例えば、子供の遠足用のお弁当を作る場合。いつもと同じ時間に起きて、そこからちらし寿司の仕込みを始めたりします。具材を切って炊くところからです。
終戦後すぐの頃ですから、ちらし寿司はごちそうです。子供のお弁当にごちそうを入れてやりたい親心はわかりますが、絶対に間に合うわけないんですよね。案の定、いつも登校時間ぎりぎりで、母はよく玄関先で怒鳴っていたそうです。
もっと簡単なお弁当にするとか、前の晩に仕込んどくとか、何か対策を取ればいいものを、そういうことはまったくありません。同じミスを繰り返し呆れられる、という感じだったようです。
こんなふうですから、餅つきとかお葬式の用意とか町内会の集まりでも「○○さんの奥さんは来なくてもいいよ」と言われたこともあるようです。普通そんなことをご近所さんには言わないので、よっぽどだったんだろうなぁと思います。
整理整頓ができない
祖母は「片付け」が、ほとんどできない人でした。
母によると、学校の制服や体操服をどこにしまったのかがわからず家探し、なんてことが始終あったそうです。
それは重要書類でも同じで、自宅の権利書がなくなる、という事件もありました。祖母が亡くなって家探ししたところ、どうにか見つかったようですが。
祖母が亡くなった後、ゴミ溜めのような押し入れの中から出てきたものは、大量の紐、紙、ビニール袋などなど、一体こんなにいつ使うの?という量が出てきました。ビニール袋は冷蔵庫の後ろに押し込まれていて、よく発火しなかったものだと恐ろしいです。
物が捨てられないのは戦争を経験したからだ、と本人は言っていたようですが、そうじゃないかもよ?と疑ってしまいます。
多動?
祖母はいつもバタバタと動き回っていたそうです。
一見すると「働き者」と見えますが、その実は段取りが悪いことと、複数の用事を並行してできないためではないかと思います。それともひょっとして多動なのか?
昔はすべてが手作業ですから、大変だったことには違いありません。
ですが祖母はその大変を超えていると言いますか、身内の者が「少し座ったらどう?」とイライラするほど、バタバタと動き回っていたようです。
同居は無理
祖母もやはり、他人の悪口が多かったです。
近所の人から始まって、一番ひどかったのは「長男の嫁」に対してでした。
長男のお嫁さんは、特に特徴のない人で、私から見ると「普通の人」です。特別気が利くというわけでもないけれど、特別悪い人でもない。母に比べれば穏やかな、普通に会話のできる人です。
母は人の話をそのまま受け入れる人なので、祖母の言ったことをすべて真に受けています。今でも「長男の嫁」を悪く言い、母親をいじめた嫁としてひどく恨んでいます。
第三者の私としては「別にいじめてないんじゃない?」と思うのですが、母は思い込みが激しい人なので、一旦「嫁=悪い人」と思うとそのまま情報が更新されることはありません。
冷静に考えてみると、祖母は「同居」それ自体ができない人だったのではないかと思います。
自分の時間・場所・ペースが大きく乱されるのが「同居」です。これは発達障害の人には耐えがたい苦痛です。
祖母は晩年かかりつけの医師に「ストレスを抱えすぎている、このままでは病気になるよ」と言われたほどでした。
自分のペースが乱されることに加え、祖母は嫁が自分を気遣わないことにもいら立っていたようです。
「お母さん、これどうですか?」といつも自分を気にかけてほしい、いや、気にかけるべきだ!という強い欲求があったようです。
そんなことをしていたら、嫁の方がストレスで倒れるだろうと思うのですが、相手の事情は眼中にないらしく、ただただ不満を募らせるという悪循環。
だったら同居を解消すれば?と思うのですが、それは不安でできないのです。
めんどくさ~い!
一族郎党、みな変わり者?
私にとっては最も恐ろしい現実ですが、毒親の家系には、同じような変わり者が多い気がします。
変わり者が多いだけに、普通ならすんなり解決することが、なぜそんなにもめる?となることも多いです。
構成員の多くが我儘で思い込みが激しく、癇癪を起す人なんかもいて、「そんなん、まとまるわけないじゃん!」と思います。最悪の集団です。
遺伝や「似る」って、本当に恐ろしいです。