母には複数の兄弟姉妹がいます。
数年前にその兄弟の一人が亡くなった時、母にはその連絡が来ませんでした。母の姉妹が連絡しなかったからです。そのことはきっと、亡くなった叔父の配偶者も了解済なんだと思います。
私は亡くなった叔父とは年賀状のやり取りをしていたので、叔父が亡くなったことをその返信(叔母が書いた)で知りました。
そして私もそのことを母には知らせませんでした。面倒なことになるのがわかっていたからです(数か月後に母が偶然に知ることになるのですが)
母以外の兄弟姉妹とその配偶者は、なにかにつけて情報を共有しているようですが、母は蚊帳の外。
昔、母方の祖母が大病を患った時も、長男の嫁が相談した相手は母の妹でした。そして母がそのこと(祖母の病名)を知ったのは、それから何十年も経ってから、偶然に、です。
母の兄弟姉妹だけではありません。父方の叔母たちも、何かあった時は母にではなく私に連絡してきます。
兄弟や姉妹の夫といった男性陣はともかく、女性陣からは全く信用されていないんです。避けられているんだと思います。
でもそれも無理からぬことだと、私は思います。
母は昔、自分の父親のお通夜という大事な席で、感情を爆発させて喚いた人です。身内だけでしんみりと父親の昔語りをしている最中に、突然わめき出したんだとか。
その理由は本当につまらないことなんです。わめくようなことじゃない。
母はその「些細なひっかかり」にかこつけて、自分のストレスを発散させただけなんだと思います。
お通夜だけではありません。父が亡くなった時、兄弟姉妹が母のことを気遣って誘ってくれた先でも、些細なことで「態度が悪い」だとか、「自慢している、バカにしている」などと言いがかりをつけ、その場の雰囲気を台無したそうです。
そしてそうなった原因はすべて「相手が悪い」となるのです。
兄弟姉妹に迷惑をかけているのは、大人になってからだけではありません。
母は子供の頃、幼い弟や妹のおやつを平気で横取りするような人だったようです。
しかもそのやり方が巧妙で、一緒に遊んでいるように見せかけて相手を騙すんです。自分が取るのではなく、相手が自ら渡すようなやり方をする。
取られた兄弟は、自分が取られた事にその時は気が付かない。でも後になってその事実に気が付くのです。そんなやり方をする。
なんという悪知恵でしょうか。
一番驚くのは、そんな自分の悪行を、悪びれることなく楽しそうに話すことです。
「昔は酷いことをしたものだ」などと言う悔恨は一切ありません。むしろ「おやつを取られたと母(祖母)に言いつけた」と恨み言を言う始末。
この話を聞いたとき思いました。
この人は「生まれながらの悪党」なんだと。
自分のしていることが良い事なのか悪い事ことなのか、判断ができない人なのでしょう。
自分の刹那的な欲望にだけ忠実で、後先の事や相手の気持ちを一切考えられない人なのだと思います。まさに「悪党」です。
母は身内の女性陣から縁を切られているのでしょう。どう見てもそうとしか思えません。
でも本人はそのことに気が付いていない。
姉妹に関しては「こちらが会ってやらないだけだ」と言っています。負け惜しみではなく、本気でそう思っているのです。
しかも「私(母)にさんざん世話になっておきながら、何の感謝もない」と兄弟達にしたことをあれこれ言いますが、彼らにしてみれば、そんなことをはるかに上回るほどの迷惑をかけられているのではないかと想像します。
こうして文字にしてみると、母がどれほど壊れた人間かと改めて思います。
身内の女性陣が縁を切っているのは正しい判断だと思います。この人は絶対に近寄ってはダメな人ですから。