私の母に対する怒りの底にあるものは何なのか?
いわれのない癇癪をぶつけられるのが嫌なのか?
無意識に発せられる嫌味や暴言に腹が立つのか?
それもある。大いにある。
でももっと深い怒りは、あんなに何にもできない人から、子供の頃、あれだけの暴言を浴びせられていたのかという「悔しさ」なんだ。
子どもの頃、「お前はあれができない、これもできない」と非難ばかりされていた。
非難するくらいだから、この人(母親)はできる人なんだと思い込んでいたんだ。
自分が悪いから、無能だから、性格が良くないから、これだけ言われるんだと思っていた。
ところが私が年齢を重ねるにつれ、母親がいかに「できない人」なのかがわかってきた。
これだけできない人に、なぜあれだけの暴言を言われなくてはならなかったのか。そのために、どれだけ私の子供時代がめちゃくちゃに破壊されたことか。
子供時代の暗い影は、今も消えない。どれだけ思いなおそうとしても、決してゼロにはならない。
対人関係においては特に、心のどこかで「私はダメだから…」と思ってしまい、関係が壊れている訳ではないのに、自分から離れる癖がなくならない。
ひとりの人間にそんな重しを背負わせておきながら、当の本人はお山のてっぺんで、いまだにぎゃいぎゃい言っている。
「自分が上だ! 自分はできるんだ!」と、独りよがりな主張を繰り返している。
哀れと言うか、情けないと言うか…
不謹慎かもしれないが、早くいなくなってくれないかと本気で思う。