不安も心配もない人
母は客観性(メタ認知)や想像力が著しく欠如しているので、何も気が付かない人です。その気づきのなさは異常としか思えません。
何も気が付かないので将来への不安もなく、心配事もありません。たとえ大変な事態になっていても、気が付かないので不安も心配もないんです。
自分を振り返ることも失敗や経験から学ぶこともありません。だからものすごい後悔もないんです。ただその瞬間を生きている、そんな感じの人です。
母の適職
そんな母の適職は何かと問われれば、迷わず「兵隊(二等兵レベル)」と答えます。
なんの迷いもなく、命令通り兵隊としての職務を果たすことでしょう。
それで精神を病むこともないのでしょう。
どんなことがあっても、すべて他人の責任にすることができる人なので、精神を病む必要がないのです。
自分の立場や状況を考えることもなく、やれと言われればやり、戦争が終わったと言われれば、家に帰って以前となんら変わりのない生活を送ることでしょう。
そして兵隊時代の思い出話を、面白おかしく語るんだと思います。
混乱期こそ
戦時中とか、大災害の後とか、世の中が混乱している時こそ、母が生きるに最も適した時代だと思います。
人々が不安や罪悪感や深い悲しみに押しつぶされようとしている中で、母のような種類の人間だけが、おもしろおかしく生きていけるんだと思います。
ものすごい特技です。
現在のような落ち着いた社会では、ただただ迷惑な人ですが、時代が違えば「生き残る人」になるんでしょう。
母は生まれる時代を間違えたんですね。