「みんな同じ」でないと気が済まない母
うちの毒母はどんな些細なことでも「私は間違ってない、正しいんだ!」と確認せずにはいられないようだ。
誰でもたいてい、子供の頃はそういう傾向にある。
絶対的な経験不足で常に不安なんだろう。子供は「みんな同じ」でないとイライラするんだよね。
それが高じると、「お前は間違っている」と他人を攻撃したり、時にはいじめに発展したりするんだと思う。
成長がないんだな、これが…
30代くらいまではそんな感じではないだろうか?
でもさすがに40を過ぎたころから、やっと大人になるというか、どことなく落ち着いてくるもんだ。
人の言動や行動が、まったく気にならないことはないけれど、若い頃に比べればましになってくる。
別に「仙人」になるわけではなくて、気にしないようにするための、自分なりの方法を身に付けるんだよね。
長年で得た知識と経験から、「こんな時はこうしたらいいな」と、ちょっとずつ「かわし方」がわかってくるんだ。いつも上手くいくとは限らないんだけど…
ところが、だ。
もう何度も言っているけれど、母にはそういう「成長」が一切ないんだな。
子どもの頃のまんまなんだ。
人を悪く言い、くだらない理由で批判し、自分は間違っていないと確認す日々。
混沌の中で生きている
こうして母のことを書いていると、なんだか母がかわいそうになってくるんだ。
成長もなく、いつも頭の中はぐちゃぐちゃで、不安と混沌の中で生きている。
人を怒らせても、なぜ怒っているのかがわからない。怒っている事にさえ気が付かないこともある。
常識がなく子供っぽい行動をとるから、なんとなく苦笑される。その結果、なんとなくバカにされる。
そして自分がなぜそんな扱いを受けるのか、本人は皆目見当がつかないんだ。というよりも、そもそも冷笑されている事にも気が付かないんだけどね…
母がうつ病にならないのは
母にとってそんな大人の世界は、訳の分からない大海のような場所なんじゃないだろうか。
ふつうなら精神を病むよ。
でも母は昔から、なんだかいつも元気だ。「精神病になるなんて弱い人間だからだ!」と暴言を吐いてはばからない。
「あなたが周りの人を精神病にしてるんだけど、そのことには当然、気が付いてないよね」と言いたくなるセリフだね。
母がこうして「うつ病」にならずに済んでいるのは、彼女の知能が高くないからではないかと思っているんだ。母の知能に関しては、あくまで私の推測なんだけど。
もし母の知能が高ければ、自分が受ける「なんか嫌な感じ」の原因を探ろうとして大いに悩むだろうと思う。その結果、うつ病や不安障害を患うんじゃないだろうか。
母は自分が受ける「なんか嫌な感じ」を、すべて相手の責任にすることができる人だ。
ありとあらゆる理屈(全く筋は通ってないが)をつけて、「だから相手が悪いんだ!!」と結論付けることができる。
これは一種の名人技だ。
「すべてを相手の責任だと思うことができる」、これも知能の低さに関係しているような気がするんだ。
母にとっては幸運?
発達障害や精神障害を患っている人で、YouTubeやブログで情報を発信している人はたくさんおられる。
彼らは総じて知能が高く、特に言語能力が高いのだろうと思う。
だからご自身の違和感に気が付き、悩み、なんとかできないものかと、試行錯誤を重ねておられるのだと思う。
そして少なくない方々が精神を痛めておられる。
母とは真逆だ。
知能が低いという事は、時に人を救うんだなと思う。
良いか悪いかは別として、だけどね。