母親から数日に一度、ラインが入る。
数日に一度なんだから無視しておけばいいのだが、母親からラインが入っていると分かった瞬間から、気分が重く暗くなるので困る。
母のラインには、たいてい「一人暮らしの不便さ」が綴られている。
「今日、こんなことがあった。一人暮らしはこんな時に困るわ」
前半の内容は変わるけど、後半の文言はいつも同じだ
これを他人に言うならまだしも、いちいち子供に送り付けてくるのは「嫌味」としか思えないんだけど…私の勘違いか?
以前一度だけ、同居の話が出たことがあった。
母親が病気を患ってすぐの頃で、毎日車で通うのも疲れるので、しばらくの間ならいいかとその時は思ったのだ(今考えると「バカだなぁ~」なんだけど)。
先ずは通いで実家に行って、病院の送り迎え、買い物の同伴などをしてみたが、半月ほどで決裂した。
あまりに嫌味を連発するので、「そういうことは言わないで!」と言ったところ、切れられた。
それは「もう、うんざりや!」という怒号から始まった。
「私は年長者や!」
「母親に対する態度じゃない!」
「お前は私をバカにしている!」
などなど、思いついた罵声を言うわ言うわ、…もう唖然。
母は「話し合い」などと言う上品な行為ができる人ではないので、切れてわめくか、必要以上に相手に合わせた結果、ストレスで切れてわめくかのどちらかしかできない。
どっちにしても切れるんだけどね。
そんなことが2度あって、私は母を見限った。
1度目はこちらが折れた。
「言いすぎた」と、私の方から連絡を取った。
2度目もこちらが折れた。
どうしても会わなくてはならない用事があって、連絡をした。
でも3度目はない。
近しく付き合うと、また同じことが繰り返されるだけだ。
用事のやり取りはしているが、こちらの都合をやりくりしてまで母に付き合う気はない。
先日、すぐには駆けつけられない場所に引っ越しをした。家族の都合なんだけど、1年ほどいる予定だ。
母には引っ越しの数日前に連絡をした。
「家族(夫や子供)に振り回されているんじゃないか」
「その間に、私がどうにかなるかもしれんで」と言われた。
「お母さんのことは心配しないでもいいよ」なんて愁傷な言葉は、きっと一生聞くことはないな、と思った。