私が高校生の頃、家に帰ると鍵がしまっていて、家に入れないことが度々あった。
お風呂場とかトイレとか、どこかの窓が開いていないかとうろうろするが、どこかが開いていることもあれば、閉まっている時もあった。開いていればその小さい窓によじ登り、どうにかして家の中に入るのだ。
鍵を置いていくのを忘れたのならわかる。
私も息子にやってしまったことがあるので、人のことは言えない。
しかし母はそうではない。
出かけることを告げることも鍵を置いていくこともなく、「それがどうしたの?」と言う感じで、堂々と子ども達を締め出してしまうのだった。
「ちょっと近所まで」なんてものではなく、締め出したまま夜まで帰ってこない時もあった。帰ってきた時も別に何も言わないし、「ごめんね!」という感じでもない。
あれはいったい何だったんだろう?
ずっとそれが普通だと思っていたのだが、大人になって「普通ではない」と気が付いた。
親は出かけることを子供に告げていくし、鍵を渡したり、子ども達が困らないように何らかの対応をするものらしいと知った。
母は基本的に「こうするとこうなる」と先の予想をするのが苦手な人だったので、結果そうなっていたように思うけど…なんで人が困るってことが分からないんだろうね?
困るってことを訴えても何も変わらないし、同じことを何度もするし。
本当にあの人は不思議な人だったな…