母が亡くなったことを学生時代からの友人に報告し、「亡くなって正直ホッとした」と言うと、「お母さんとは仲良しだと思ってた。昔から旅行とかいろいろ一緒に行ってたし…」と言われた。
母と私との関係は、他人の目には「仲良し」と映っていたようだ。
それも当然だなと思う。
母に対する悩みは語っていたが、それでも母との関係を絶たずに、寧ろべったりとくっ付いていたのだから、人の目に「仲良し」と映っていても当然なんだ。
でも今、その私が取ってきた母への態度が私を苦しめている。
私の母に対する憎悪と、実際に行っていた行動が大きく乖離していた。
心の中では母を軽蔑し、憎み、嫌っていたのに、そう思いきることが出来ずに態度では母にすり寄っていたのだ。
だから、家族も他人も「そう」なんじゃないかと思ってしまう。
仲良くしてくれていても、心の中では私を憎悪しているのではないかと疑ってしまう。
何が本当なのか分からない。
人の親切、愛情、そういう私に向けられる「正の気持ち」を疑ってしまう。
信じてはいけない、騙されてはいけないと、自分を強固に守ってしまう。
不安で仕方がないのだ。
私の矛盾した行動が、後になって私を苦しめている。
バカなことをしたと悔やんでいる。
何度も何度も何度も言うが、
なぜもっと早く母を諦めなかったのかと、心の底から悔んでいる。