思い出してみれば私はいつの年齢でも、独りで自分のしたいことをするのが好きな子供だった。それが楽しくもあり幸せだったのである。
でも世の大人は、子どもが独りでいるのを許してくれないのである。
大勢でワイワイやってないと「なんで?」と言われるのである。
なぜだか「寂しい子」扱されるのである。
昭和の時代は特にそうだった。
この「友達100人問題」に、私は生涯において苦しめられた気がする。
幼稚園の頃は保護者面談の度に「サルサルちゃん(私)は、いつも独りで遊んでます…」と注意を受けていたらしい。不安になった母から、何かと嫌味を言われたのを覚えている。
帰宅後に遊ぶ友達はいた。でも学校では独りでいたかったのである。
別に「はみご」にされているわけでもないのだが、みんなと一緒に何かしても面白くないのである。というか、自分がしたいように過ごすと「独りで」となってしまうのであるよ。
私は何か目標を決めて、それに向かって「独り特訓」するのが好きだった。だから必然的に「独り」となる。
幼稚園~小学校低学年の頃は「パズル」や「クイズ」をひたすら解いていた。小学生の頃は、雲梯の3段飛ばしの練習もしてたなぁ… あとはゴム飛びとか。周りの女の子ができないレベルに到達したときは、これ以上ない喜びを感じたものである。
そう思うと、何と言うのかな…
私は「農耕型」じゃなくて「狩猟型」の人間なのかもしれないな。
みんなと和気あいあいと過ごすよりも、何かを獲得したい、到達したいという欲求が人一倍強いのかもしれない。
一般的に言うなら(あくまで一般的にだが)、女子よりも男子の方がその傾向が強いように思う。
男子と一緒にいる方が楽って言うのは、そういう所もあるのかもしれないなぁ…と思ったりする。
高校、大学と学年が上がるの連れて、「友達100人問題」は薄れていったように思う。
高校の時に初めて「私もそう思う」と共感してくれた子に出会ったが、その時は目の前にパッと光が走ったような気分になったものだ。
高校、大学にはそんな人が結構な数いたんだが、社会人になると、場の雰囲気が不思議なほど中学時代に戻った。
どこの会社でも同じなのか? あれは実に不思議だった。
それでも職場はまだましだった。
最も私を悩ませ苦しめたのは、それから10年近く後にやってくる「保育園ママたち」だったのである…