うちの母のように、子育てに向かない人が子育てするには、強力な助っ人が必要だと思う。
一番候補は母の母なんだが、
残念なことにこの母方の祖母も「ヤバい人」なので、あまり頼りにはならない。しかも疲れやすい人だったので、体力的にも子育ての助っ人は無理。
結果、恐ろしいことに、母は独りで子育てをすることになる。
前にも何度か書いたが、母は元々「子ども」が好きではない。
自分の子でも他の子でも、子どもに対する気遣いとか優しさというものがない。子どもにくっつかれるのも嫌がるし、一緒に遊ぶのも得意ではない。
孫(私の子)の場合も、父が子煩悩な人だったので、父のすることに付いて遊ぶ、と言う感じだった。
だから母と二人っきりになると「遊んでもらう」という状況にはならない。
母は母で好きなことをしているし、私は私で違うことをしていて、同じ空間にはいるが関わりがないのだ。
それは子どもが病気やケガをした時でも同じだった。
私は幼い頃の記憶が残っている方なんだが、母に看病された記憶が全くない。
4歳の時に交通事故に遭って自宅療養していたことがあるのだが、その時でも、ほとんど一人で寝かされていた記憶しかない。
事故の加害者の人がお菓子の詰め合わせを持ってきてくれたことを覚えているが(お菓子の種類まで覚えている)、母の姿は記憶にない。
事故は、私が道に飛び出して車に当たったのだけど、それも半分は母の責任ともいえるものだった。
当時住んでいた家の横には二車線の道路があって、昔のことだから今のようにブンブン車が行きかうのではないけど、そこそこ交通量のある道だった。
その道路の向こう側で、母は毎日のように近所の主婦たちの井戸端会議に参加していた。
事故があった日、私は洗車をしてる父の横で遊んでした。そして何か思ったのだろう、母親の方に行こうとして、その道路を渡ったのだ。
「親が道路の反対側にいると、子どもが飛び出すかもしれないので危ない」というのは子育て中の常識みたいなものだと思うが、母にはそういう「常識」がないので、子どもがいようといまいと、自分のしたいようにする。
自分が悪かったのではないか、などとは1ミリも思わない人なので、事故の時も、「父親がちゃんと見ていないからだと」盛大に喚いたそうだ。
子育てに向かない人は、家にいないで働いた方が良い。
働いたお金で、子どもの事は外注した方がい良い。
いつも同じ空間にいながら構ってもらえず、それどころか暴言や冷たい態度を取られるくらいなら、いっそいない方がましだと思う。
自分にできないのなら、一日に数時間でもいいからプロに頼んで、大人との温かい時間を与えてあげたほうがいい。
母のように、「私は嫌だったけど仕方がなかった」と言って、子供を産み育てた人は尚更である。
っというか、
嫌なんだったら産まなかったらよかったよね? と思うわ、ほんと。